2023.10.10
イーサリアムでのアカウントの抽象化(Account Abstraction)の紹介
こんにちは。次世代システム研究室のL.W.です。
多くのユーザはWeb2(多くの人たちが知っている現在のインターネットのことを指す)を既に使い慣れました。
ただ、Web2はユーザーの個人データと引き換えに、サービスを提供する企業によって支配されています。
イーサリアムにおける Web3 (ブロックチェーン上で実行される分散型アプリケーション(Dapp)のことを指す)は、個人データが一部の企業に収益に利用されず、誰でも参加できるアプリケーションです。
誰でも参加できるとはいえ、実際には障壁が高いでしょう。この障壁が一体取り壊されますか。
次の数十億人をクリプト業界にオンボードさせる、または、暗号資産の普及に向けたゲームチェンジャーとなるイーサリアムにデプロイしたERC-4337でのAccount Abstraction(アカウントの抽象化)について、その仕組み、研究の最前線、ビジネスチャンス、課題を紹介します。
1.発表資料
2.デモ
今回は個人的に実践が出来ませんでしたが、界隈での取組の成果物のリンクをここで張ってみます。
2.1 MynaWallet
2.1.1 デモ
ここに参照
2.1.2 ソースコード
ここ参照
2.2 Soul Wallet
2.2.1 デモ
ここに参照
2.2.2 ソースコード
ここに参照
2.3 AAについての統計
ここに参照
3.まとめ
AA(アカウントの抽象化)って、何をどのように抽象化するかという素朴な質問が持つ方が少なくありません。
自分なりの理解ですが、元々のEOAの機能を(認証+CA)に抽象化することとなります。
AAを活用できれば、EOAのように秘密鍵を保管する必要なくなります。ETHのガス代も他人によりの代払いが可能となります。そして、従来の認証手法の活用により、ユーザの利便性の向上に繋がります。
ソーシャルリカバリーだけではなく、バッチ送金、マルチシグ署名、定期自動送金などの豊富な機能がAA walletアカウントへの実装も進んでいます。AAの可能性が無限大と言えますね。
AAウォレットでユーザの囲い込み競争が激しい一方、Bundler、Paymaserなどのインフラサービス市場もこれから活発化することが期待されています。
今年3月にデプロイしたばかり、AAの黎明期だからこそ、チャンスとリスク共存だと思われています。乗り遅れないように、一緒に研究しても如何でしょうか。
4.最後に
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