2020.10.12

Auction(オークション)-ヘッダービディングによりセカンドプライスからファーストプライスへ

こんにちは。次世代システム研究室のB.Mです。外国人です言葉遣いが間違いましたら許してください。宜しくお願いします。

目次

  1. 概念
  2. 種類
    1. 参加者による競売の種類
      1. 価格開発
    2. 入札者のみが駆動
      1. イングリッシュオークション
      2. ろうそくでのオークション
    3.  時間によって部分的に駆動される
      1. オランダのオークション
      2. 日本のオークション
    4.  封印入札方式
      1. First-price auction
      2. Second-price auction
  3. オンライン広告のリアルタイム入札で使用している方式
    1. ウォーターフォールプロセスでプロセスセカンドプライス・オークション
    2. Header Bidding(ヘッダービディング)
      1. 概念
      2. Header Bidding種類
      3. おすすめ
      4. Googleのファーストプライスへの移行したのがHeader Biddingにどんな影響?
      5. Header Biddingの短所

競売あるいはオークション(Auction)の概念

長くなってしまうかもしれませんが、最初はオークションの概念から検討したいと思います。
競売(きょうばい、けいばい、せりうり)あるいは競り(せり)、オークション (auction) とは商品やサービスを売買するプロセスであり、それらを入札に提供し、各々の買い手が入札して、次に最高入札者にアイテムを販売するか、最低入札者からアイテムを購入します。

オークションの構成:
  • 売り手:物品を売りたい人
  • 買い手:物品を買いたい人
  • 購入条件:競わせるルール
一般的には物品に支払われる対価を購入希望者間で競うという形で行われるが、それ以外にも様々な条件が売り手側から提示される場合もあり、条件競売という形態では、提示された条件を満たす事で売り買いが成立します。 対価を競うことが発生する場合では、販売者は入札する買い手側を価格を釣り上げながら、最終的に最も高い価格で販売手法もあります。

勝者の呪い(winner’s curse)

最高落札者が商品を手に入れた場合、落札額はしばしば転売価格(他者にとっての商品の価値)を上回るため、オークションで購入した商品を転売することで損失が発生してしまう現象。

元々オークションは均衡なゲームです。入札者により、入札理由と購入目的は違います。入札した値は入札者が同意した値ですから、勝者の呪いは起こりません。ただし、行動的および経験的に、高すぎる価格で購入してしまいました。したがって勝者の呪いは一般的な現象であり、Richard Thalerが詳しく説明しています。

種類

参加者による競売の種類

参加者により競売種類テーブル:

参加者により競売種類

参加者により競売種類



例:
  • 貿易:普通の販売
  • 普通オークション:常識のオークション
  • 逆オークション:複数の販売者が多いため値段を下げるのを競争して、買い手が一番低い価格で購入できます。
  • ダブルオークション:証券取引所

価格を上げる原動力

入札者のみが駆動

イングリッシュオークション

イングリッシュオークションは、”公開昇順オークション”とも呼ばれます。
最も多い使用されているオークションのタイプです。ルールは以下になります。
  1. 参加者は互いに公開的に入札し、後続の各入札は前の入札より高くする必要があります。
  2. 競売人が価格を発表したり、入札者が入札を自分で呼び出したり(または代理人が代理で入札しても良い)。
  3. 参加者がさらに入札しない場合、オークションは終了します。その時点で、最高入札者が入札します。
  4. 注意点:売り手が事前に最低販売価格(「予約」価格、 フロア価格、下限価格)を設定していて、最終入札がその価格に達しない場合、アイテムは未販売のままになります。
  5. 商品、最も有名な骨董品やアートワーク、中古品や不動産の販売にもよく使用されます。

ろうそくでのオークション

ろうそくでのオークション。英国で船舶を販売するために使用されるオークションの一種。ろうそくが消えるまでに最高額の入札が行われます。

時間によって価格が変更されるタイプ

オランダのオークション

オープンダウンプライスオークションとも呼ばれています。 伝統的なオランダのオークションでは、競売人はある量の同様のアイテムの高い提示価格から始めます。 アイテム量は一部購入してもよくて、価格を参加者と売り手は妥協価格までだんだん下げられます。 アイテムは入札順序に基づいて割り当てられます。

変更版のタイプは、全部アイテムを売った後、最後に発表された価格のみを支払います。例えば最初入札した人は10USDで入札した、2番目入札した人は80USDで入札した。アイテムが全部売れたの時、最後に入札した人は5USDで入札したら。最初入札した人から最後入札した人まで5USDでお支払います。

有名な例であるオランダのチューリップオークションにちなんで名付けられました。花や魚やタバコなどの生鮮商品にも使用されています。

日本のオークション

日本のオークションは、オランダのオークションの変形(バリエーション)です。 入札が始まると、新しい入札者は参加できなくなり、各入札者は価格変更またはドロップアウトのいずれかのラウンドの入札を継続する必要があります。 具体的は次のように進行します。
  • 初期価格が表示されます。これは通常、0または低価格であるリザーブ価格(フロア価格)。
  • 表示された価格でアイテムを購入することに関心のあるすべての買い手がオークションアリーナに入ります。
  • 表示される価格は継続的に、または小さな個別のステップ(1秒あたり1000円など)で増加します。
  • 各買い手はいつでもアリーナから退場できます。
  • 退場した買い手は、アリーナに再入場することはできません。
  • アリーナに1人の買い手が残っていると、オークションは終了します。残りの買い手はアイテムを獲得し、表示された価格を支払います。
イングリッシュオークションとの比較
イングリッシュオークションは動的な「立ち会い取引」のオークションです。 表示された価格より高い価格を叫んでいる入札者によって表示された価格が増加します。 →一番高い価格でお支払いできれば改札します。 一見、これは日本のオークションと同じように見えます。 明らかに、買い手にとって、表示された価格をちょっとだけ上回って(たとえば、1円)で入札することは良い戦略です。 ただし、イングリッシュオークションの実際にはジャンプ入札がよく行われます。買い手は、表示された価格を最小許容増分よりもはるかに高くします。→早く終了できますが、勝者の呪い? 日本のオークションではジャンプ入札はできません。勝者の呪い減少できますが、時間がかかりすぎる可能性もあります。 →これは、日本のオークション形式の利点と欠点のどちらかと見なされます。

封印入札方式 (sealed bid auction – single shot)

入札者(買い手)が相互に提示価格を知ることができない競売であります。 裁判所の不動産競売は通常この方式で行われます。 封印入札方式の代表例として第一価格入札(ファーストプライスオークション)と第二価格入札(セカンドプライスオークション)があります。 後者は、考案したアメリカの経済学者ウィリアム・ヴィックリーの名前からヴィックリー・オークションとも呼ばれます。

ファーストプライス・オークション (First-price auction)

最終的に最も高い価格を入札した買い手に販売され、支払額も最も高い価格に設定されます。一般的な形態。

ファーストプライス・オークション (First-price auction)

ファーストプライス・オークション (First-price auction)


セカンドプライス・オークション (Second-price auction – Vickrey auction)

封印されたファーストプライスオークションと同じです。 違いポイントは落札者が自分入札額ではなく2番目に最も高い入札額を支払います。 ヴィックリー・オークション(Vickrey auction)はオークション理論において非常に重要であり、オンライン広告のリアルタイム入札などの自動化されたコンテキストで一般的に使用されますが、非自動化されたコンテキストではほとんど使用されません。広告枠を売買に広く採用されていました。

セカンドプライス・オークション (Second-price auction – Vickrey auction)

セカンドプライス・オークション (Second-price auction – Vickrey auction)


オンライン広告のリアルタイム入札で使用している方式

ウォーターフォールプロセスでプロセスセカンドプライス・オークション

広告業界に関する使用しているファーストプライスとセカンドプライスについて話したいと思います。

広告業界では、数百ms でオークションが終了するパフォーマンスが必要なため、ファーストプライス・オークションまたはセカンドプライス・オークションが利用されています。多くの買い手が同時に入札して、高い価格を選んで売り手と取引して、広告を表示することで終了です。
初めの時期はセカンドプライス・オークションしました。理由は公平性を保つ方式だからだと思います。 以前「勝者の呪い」という言葉が出しましたことで、セカンドプライス方式なら、「勝者の呪い」を減少することができます。一番高い価格で入札しましたが、2番目の値段よりたった1円で買えました。そのため、買い手は嬉しいです。一番高い価格で売れました。そのため、売り手も嬉しいです。Win-Win方式になれます。

ですが、広告業界では広告は、基本的にパフォーマンスと利益の向上を目的として、常に進化しています。ここ数年媒体社(広告枠の売り手)を重視しています。したがって、Header Biddingが出現されました。Header Biddingを導入すると広告枠の売り手はより高い単価を受けることができるようになります。原因は2つと思われています:一つはより多く接続する各SSPから入札が行われることです。もう一つはHeader Bidding ではファーストプライス方式を使用することです。 なぜセカンドプライスからファーストプライスに移動したのは具体的に討論しましょう。
セカンドプライス方式を使用したフローを説明した以下の図をもとに説明していきます。

2ndPriceWithWaterFall

プロセスセカンドプライス・オークション



ユーザの端末から広告リクエストを出版社(Publisher)の広告サーバーへ送って、そのサーバでいろんな買い手に広告リクエストを送ります。ウォーターフォールプロセス方式で順次にアドネットワークか、SSPに送ります。でも例えばアドネットワークCはある条件を満たさなかったら(例えば記事と無関係の内容とか)広告リクエストを送りません。それため、SSP Bが最高価格です。セスセカンドプライス・オークションで3.51USD の支払いになります。ここで2つ点が気になります。
  1. もしアドネットワークCへファーストプライスで広告リクエストを送った場合5USD もらえるはずが、上記の方式では3.51USD しかもらえません。つまり、29.8%の損となります。
  2. もし出版社の広告サーバーは3.51USDじゃなくて画像のように3.01USDを返却したら実際の値がわからず、透明性が高くないです。
セカンドプライスモデルの問題は、オークションがより複雑になり、透明性が低下することです。 最近、Googleを含む主要なアドエクスチェンジは、ファーストプライスモデルに移行する意向を発表しました。 ほとんどのDSPは、セカンドプライスの世界で購入者のコストを削減するように最適化されているため、このファーストプライスモデルへの移行は広告主にとって大きな問題となります。

上記が原因でHeader Biddingが出現したかもしれませんが、Header Biddingどんな方式か以下にご覧ください。

Header Bidding(ヘッダービディング)

  • 2014年頃にHeader Biddingは広告業界に紹介されました。
  • 2015年に、この技術は口コミで広まりました。
  • 2015年の夏、Prebid.js(オープンソースのHeader Biddingラッパー)が提供されました。
  • 2017年になってから、導入している媒体が急激に増加しています。米国のトップ1,000パブリッシャー(Alexaランキングに基づく)の70%がHeader Bidding を実行しました。
  • 2020年上記の数字は80%になりました。

概念

Header Biddingは、Header Bidding用タグをWebサイトのHTMLに設置し、ファーストプライス方式でページが表示される前に入札リクエストが複数のデマンドパートナーにリアルタイムで同時に送信される一種のプログラマティックオークションです。つまり、すべての広告インプレッションは、利用可能なデマンドに基づいて最大値で購入される可能性があります。
Header Biddingは以下の図でわかりやすくなります。

header bidding flow

header biddingフローチャート



上記の図を見るとHeader Biddingではパブリッシャーアドサーバーに広告リクエストを送信するだけじゃなくて他のアドネットワークとかSSPにも送ります。それからファーストプライス・オークション方式でもっとも高い価格を売れるようになります。
したがって、広告枠の売り手はHeader Biddingに移行しています。
ここで疑問が出ます。Header Biddingは何種類あります?広告枠を売る立場ならHeader Biddingをどのように使用した方がいいですか?という質問があると思います。それでは、まず種類の方を紹介したいと思います。

Header Biddingの種類

Header Biddingは2種類あります。クライアント側とサーバー側です。

クライアント側Header Bidding

このオークションはすべて、ユーザーのブラウザで実行されます。

クライアント側Header Bidding

クライアント側Header Bidding


利点:
サイト運営者の管理:ヘッダー入札では、サイト運営者はヘッダー入札ラッパーを使用して購入者を選択できます。さらに、各広告ユニットの最低料金はサイト運営者によって決定されます。つまりいは透明性の方が高いです。
オークション管理:ヘッダー入札ラッパーを使用すると、サイト運営者はオークションを制御および管理できます。
Cookieのマッチング:クライアント側のヘッダー入札では、広告主は、ユーザーのCookieデータへのアクセスを提供するラッパーを使用して、サイト運営者のウェブページから直接広告ユニットにアクセスします。これはさらに広告ターゲティングに使用できます。一方、サーバー側のヘッダー入札にはCookieの一致がありません。
関心のある購入者:クライアント側のHeader Biddingの方がほとんどのサイト運営者や広告主に好まれています。これは、透明度のが原因と思われています。サーバー側のヘッダー入札はまだ若すぎて、広告業界でまだ受け入れられません。

サーバー側Header Bidding

ユーザーのブラウザではなくサーバーでオークションが行われます。

サーバー側Header Bidding

サーバー側Header Bidding


利点:
レイテンシー減少:前述のように、サーバー側のヘッダー入札はブラウザではなくサーバーで実行されるため、ページの読み込み時間が短縮されます。
デマンドパートナー数が多い:多くの購入者に入札リクエストを送信します。これにより、競争が激化し、広告の広告掲載率が向上します。サイト側の方はタイムアウト前にオークションを終了したいため購入者が制限されます。
動画Header Biddingに最適:動画はメディアファイルであるため、読み込みに時間がかかります。オークション時間+読み込む時間でビデオの読み込みは遅く、クライアント側で使用するとユーザーエクスペリエンスに深刻なダメージを与える可能性があります。
ブラウザリクエストの制限なし:Webブラウザは、Webページが送信できるリクエストの数を制限されます。サーバー側Header Biddingは、このような問題の影響を受けません。

おすすめ

もしあなたは広告枠を売っている人なら、どんなHeader Biddingのタイプの方を使用したら利益が高めますか。それは在庫の内容、種類、需要の次第だと思います。そして市場の傾向も考量してください。 Header Biddingにはそれぞれ長所と短所があります。 したがって、適当に1つを選択することは決して推奨されません。
理想的には、ABテストして、結果を比較する必要があります。 結果によって結論した方がいいと思います。
または、ハイブリッドHeader Bidding方式を使用してみてください。 ハイブリッドHeader Biddingの仕組みは以下の通りです。

ハイブリッドHeader Bidding

ハイブリッドHeader Bidding



ハイブリッド方式では、パブリッシャーはクライアント側とサーバー側のオークションを一緒に実行できます。一番流行っている仕組みもハイブリッドHeader Biddingようです。

Googleのファーストプライスへの移行したのがHeader Biddingにどんな影響?

Header Biddingの普及により、2019年にGoogleはEBDA(Exchange Bidding Dynamic Allocation、現在はOpen Bidding)を立ち上げ、それをGoogleのファーストプライスのHeader Biddingと呼びました。 ページの待ち時間の問題を解決することが知られております。
Open Biddingは、サーバー側のヘッダー入札と同じくらい優れています。 ただし、すべてのサイト運営者が利用できるわけではありません。 アクセスするには、Google認定パブリッシングパートナーのパートナーである必要があります。
ですから、何をした方がいいですか?実は変更を加える必要はありません。ABテストとハイブリッドHeader Biddingを実施て、一番良い結果を進めばと思います。

Header Biddingの短所

最後に、普及されているHeader Biddingの短所について話したいと思います。
  1. ヘッダーの入札にはスクリプトが必要で、オークションの時間が以前よりかかる可能性もあります。これにより、ページの読み込み時間がわずかに遅れる可能性があります。
  2. クライアント側のヘッダー入札にはコードの変更が必要であり、ブラウザーの互換性を確保する必要があります。
  3. 重複入札は、発行者が複数のヘッダーパートナーを使用する可能性があるため、クライアント側およびサーバー側のHeader Biddingを実装するときに全然可能な問題です。
  4. パブリッシャーアドサーバーで管理されない広告の内容ですので、ページに悪い影響の広告が表示されるかもしれません。ですが、高い単価で入札した上、広告の品質が高くないと広告者が損になりますから、この問題は自動的に解決されます。
  5. Header Biddingを使用して広告枠高い価格で売れますが、逆に購入者は高すぎるお支払いになってしまう可能性もあります。もちろん、入札するの際、購入者は入札値と同意しましたが、ファーストプライス方式で購入者は「勝者の呪い」になってしまいます。この問題を解決ためbid shading(ビッドシェーディング)を使用します。ビッドシェーディングは基本的に、DSPとSSPがファーストプライスモデルで作業するときに妥協価格に到達できるようにする機能です。例えば:2番目の価格:8.01USD、最高の価格:10USDなら、購入者は9ドルを支払う可能性があります。これは両方の間の妥協点(妥協価格)です。

参考リンク

最後に

現在のプロジェクトを参加させた上で、こんな知識が身につけられて幸いです。オークションはこんなに多くの形があって知りませんでした。ウェブ広告の後ろはこんなに面白いオークションの形をしているのも知りませんでした。

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