2025.06.26

生成AIに「生成AIにブログを書いてもらう」ブログを書いてもらってみた

こんにちは、グループ研究開発本部・AI研究開発室のB.D.です。

AIにブログを書いてもらうなんて、本当にうまくいくの?そんな疑問を抱えながら、最新のAIツールを使って実際にブログ記事作成に挑戦してみました。結果は予想以上に面白く、そして学びの多い体験となりました。

最新AIツールの実力を徹底比較

主要なAIライティングツールは、いずれも自然な日本語を生成できるレベルに達していました。

特に印象的だったのはClaudeの文章の自然さです。敬語の使い分けや文脈理解が秀逸で、「AIが書いた感」が最も少ないツールでした。一方、ChatGPTは創造性と汎用性で勝り、Geminiは事実確認の精度が高く、比較テストでも高い評価を得ています。

実際に使ってみて分かったメリット・デメリット

圧倒的なメリット

最大の恩恵は時間短縮でした。AIツールを活用したコンテンツ制作では、通常8時間かかる記事作成が2.5時間に短縮され、ライターズブロック(書く手が止まる状態)の解消も大きな助けとなりました。SEO対策のキーワード選定や構成案の作成では、人間では思いつかない角度からの提案もあり、アイデア創出ツールとしても優秀です。

見えてきた課題

しかし、事実確認は必須でした。AIが自信満々に述べる統計データが実際には存在しないことが頻繁にありました。また、個人的な体験談や独自の視点は人間が追加する必要があります。

効果的なプロンプト作成のコツ

成功の鍵は具体的で詳細な指示にありました。効果的なプロンプトエンジニアリングの研究でも証明されています。

ダメな例:フィットネスについて書いて

良い例:25-40歳の忙しい会社員向けに、自宅で15分でできる筋トレメニューを紹介する1200文字のブログ記事を書いて。器具不要で、初心者でも続けやすい内容にしてください

専門家ペルソナ設定も効果的でした。「あなたは15年の臨床経験を持つ栄養士として」などと役割を与えることで、専門性の高い内容を生成できます。

AI生成文章の品質向上テクニック

生成された文章をそのまま使うのは危険です。AI生成コンテンツの品質改善に関する研究をもとに、3段階の改善プロセスを確立しました:

  1. 構造の最適化:論理的な流れの確認と段落の再構成
  2. 内容の充実:具体例の追加と専門的洞察の挿入
  3. 声色の調整:ブランドボイスに合わせた文体の統一

特に重要なのは事実確認です。統計データは必ず元ソースを確認し、最新情報は複数の信頼できるソースで裏取りしました。

よくある失敗例と対処法

最も多い失敗はgeneric(没個性的)な内容の生成でした。AIは安全で無難な表現を好むため、独自性に欠ける記事になりがちです。対策として、個人的な経験談や具体的な事例を人間が追加することで、オリジナリティを確保しました。

キーワードの詰め込みすぎも頻発する問題です。SEO対策を指示すると、不自然にキーワードを多用する傾向があるため、自然な文脈での使用を明示的に指示する必要があります。

SEO対策とGoogleの最新方針

Googleの方針では、AI生成コンテンツ自体は問題ではなく、品質が重要とされています。実際、適切に編集されたAI記事は検索上位に表示されることを確認しました。

ただし、E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)の担保は人間の役割です。専門家による監修、実体験の追加、信頼できるソースの引用などが不可欠です。

人間とAIの最適な協働パターン

最も効果的だったのは役割分担でした。人間とAIの協働関係に関するハーバード・ビジネス・レビューの研究でも同様の結論が示されています:

AIの担当: リサーチ、初稿作成、SEO提案、文法チェック
人間の担当: 戦略立案、品質管理、事実確認、個性の注入、最終判断

AIを「完璧なアシスタント」として活用し、創造性と判断力は人間が担う協働モデルが理想的です。

初心者向け実践ワークフロー

実際に効果があった8ステップのワークフローをご紹介:

  1. 企画・リサーチ(30分):トピック選定とキーワード調査
  2. 構成案作成(15分):AIに詳細なアウトラインを生成させる
  3. 初稿生成(30分):セクション単位でAI執筆
  4. 人間による加筆(60分):体験談と独自視点の追加
  5. 事実確認(30分):データとソースの検証
  6. 品質チェック(30分):文法・SEO・読みやすさの確認
  7. 最終調整(20分):ブランドボイスの統一
  8. 公開・プロモーション(20分):SNS用投稿の作成

慣れれば3時間程度で質の高い記事が完成します。

ファクトチェックの重要性

AI記事で最も危険なのはもっともらしい嘘です。統計データや専門用語を自信満々に提示するため、一見正確に見えても実際には間違っていることがあります。

横断的検証法を採用し、AI主張を別ブラウザで独立検証することを徹底しました。特に数値データ、固有名詞、最近の出来事は必ず複数ソースで確認が必要です。

今後の展望と結論

AIブログライティングは「人間の代替」ではなく「強力な支援ツール」として捉えるべきです。効率性と創造性のサポートは絶大ですが、最終的な品質と信頼性は人間の手にかかっています。

適切に活用すれば、生産性向上とトラフィック増加という実証データもあります。重要なのは、AIの能力を理解し、人間の強みを活かした協働体制を構築することです。

この記事自体もAIとの協働で作成しましたが、皆さんはそれに気づかれたでしょうか?技術の進歩により、近い将来、AI支援はコンテンツ制作の標準となるかもしれません。今から慣れ親しんでおくことで、来るべき時代に備えることができるでしょう。


以上の内容はClaude Sonnet 4のResearch + Extended thinking機能を使って作成し、私が最小限の編集を加えたものでした(サムネは、GPT-4oにグラレコを作ってもらいました)。AIにどうやって指示して、どんな試行錯誤をしたのか、その詳細な制作過程については次回の記事で詳しくお話ししたいと思います。興味のある方は、お楽しみに〜

最後に

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参考文献

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