2025.06.18
passkey
こんにちは、次世代システム研究室のK.S.です。
今回のブログでは、PassKeyについて書いていきたいと思います。
1. なぜPasskeyが注目されているのか
パスワードという仕組みの限界が露呈
近年、情報漏洩事故の大半がパスワードの脆弱性によるものであることが明らかになっています。
Verizonの「Data Breach Investigations Report」によると、2023年時点で全侵害のうち約80%以上が“クレデンシャル(資格情報)由来”。つまり、フィッシング、パスワードリスト攻撃、使い回しの再利用、総当たりなどに起因するというわけです。
にもかかわらず、依然として多くのWebサービスが「パスワード+2FA」程度に留まり、根本的な認証の仕組みは変わっていません。これは「パスワードという設計」がそもそも、人間の記憶力・管理能力に過度に依存していることに起因します。
FIDO2の標準化とテック大手の採用が後押し
こうした流れを受け、FIDO Alliance(Fast IDentity Online)が2018年に標準化したFIDO2とWebAuthnによって、「パスワードを使わない安全な認証」が技術的に可能になりました。
そしてこれを本格的に後押ししたのが、以下のプラットフォーマー3社の共同宣言です:
> Apple・Google・Microsoft は 2022年5月、「パスワードレスな未来を実現する」共同声明を発表。
> 各社のプラットフォーム(iOS, Android, Windows / Safari, Chrome, Edge)において、クロスプラットフォームなパスキーのサポートを開始。
この声明以降、Passkeyは「どのデバイスでも使えるパスワードレス認証」として急速に認知・普及が進みます。
それまでも各社は個別にFIDO2ベースのログインを実装していましたが、2022年からはパスキー(Passkey)という名称で統一され、UXやAPIが揃ってきたことも注目ポイントです。
スマートフォンの生体認証との統合
スマートフォンの普及により、生体認証(指紋・顔)を日常的に使うことが一般的になりました。
Passkeyはこの生体認証と組み合わせて、「ロック解除と同じ操作でWebログインできる」体験を実現します。
これにより、
- 入力不要
- フィッシングに強い
- ワンタップで完了
といった、UX・セキュリティ両面で優れたログイン体験が実現されました。
また、AppleのiCloudキーチェーンやGoogleのパスワードマネージャなどのクラウド同期を活用することで、
- iPhoneで登録したパスキーをMacでも使える
- Androidスマホで生成した鍵をPCでのログインに使える
といったクロスデバイスな運用が可能になった点も普及を後押ししています。
業界全体での「パスワード脱却」のムーブメント
以下のように、Passkeyは2023年以降さまざまなサービスで採用が始まっています:
- Googleアカウント:2023年5月から全ユーザーにPasskeyログイン提供開始
- Apple ID:2023年末からpasskeyによるサインインサポート
- PayPal、Shopify、GitHub、1Password、Bitwarden:主要なWebサービスがpasskeyを対応
- 銀行やeコマース:一部の決済で「指紋で支払い完了」が可能に
さらにFIDO Allianceは「Passkey Pledge」という企業向けキャンペーンを展開し、2024年にはGoogle、eBay、Yahooなど100以上の企業がこれに参加。
こうした流れは単なる「技術の流行」ではなく、パスワードという仕組みの終焉とその代替技術としての認知が進んでいることを意味します。
まとめ:注目理由の3本柱
パスワード不要の理由
1. セキュリティの必要性
-
パスワードは漏洩や攻撃に弱く、限界が明白になってきている
2. 技術の成熟
-
FIDO2やWebAuthnなどの標準技術が整備され、各社の実装も進んでいる
3. UX(ユーザー体験)の飛躍的な改善
-
生体認証(指紋・顔認証など)と連携することで、
パスワードを覚えたり入力する必要がなくなり、スムーズにログイン可能に
2. Passkeyが再度注目されるようになったのはなぜか?
〜利便性の圧倒的な進化と大手によるパスキー基盤整備〜
パスワード管理の“限界”が限界に達した
近年、多くのエンジニアやユーザーが「パスワードマネージャーなしではまともにWebを使えない」と感じるようになりました。
- サービスごとに異なるパスワードを設定するのは非現実的
- パスワードを覚える・入力する手間が大きすぎる
- パスワードを忘れた際の再設定手続きが煩雑
- それでもフィッシングやリスト型攻撃には弱い
これらはUXとセキュリティが両立できていないという根本課題の表れです。
一方、Passkeyはそれらの問題を技術的に解決できる段階に達したため、再び強く注目されているのです。
UXが「圧倒的に楽」:入力も記憶も不要
Passkeyを使うと、ユーザーは以下のような体験をします:
- Webアプリを開く
- 「パスキーでログイン」を選択
- 指紋認証 or 顔認証
- → 即ログイン完了
つまり、IDとパスワードを手入力するプロセスが完全に排除されるのです。
しかも、
- キーボード操作不要(スマホでワンタップ or 顔を見るだけ)
- 失念・リセット不要(鍵は常にデバイス内にあり)
- 多要素認証が自動化されている(持ち物 + 生体)
これは、いわば「最もシンプルで強力な多要素認証」のUX実現です。
そのため、ユーザーが技術に詳しくなくても「体験してみたら便利」と直感的に感じられ、結果的に採用が進んでいます。
Apple・Google・Microsoft が「パスワードマネージャーとしての基盤」まで整備
Passkeyは公開鍵認証ベースの非対称鍵ペアですが、ユーザーに鍵の管理を任せるのではなく、各プラットフォームがマネージャー(保管・同期・UI)を用意してくれた点が大きなブレイクスルーでした。
Appleの仕組み
- iOS/macOSにて「iCloudキーチェーン」がpasskeyを自動生成・暗号化保存
- デバイス間でエンドツーエンド暗号化された同期が行われ、復元も可能
- Safariでもネイティブ対応済み。iPhoneで生成 → Macでログイン可
Googleの仕組み
- Google Password Manager がpasskeyに対応(2023〜)
- Chromeでの自動入力・生体認証対応
- Androidでは生体認証付きで署名処理、PINコードあり
Microsoft
- Windows Hello と連携して、生体認証ベースのpasskeyをサポート
- EdgeとAzure ADもWebAuthnで連携
つまり、ユーザーは「パスキーの生成・保管・復旧」を自分でやる必要がなく、主要OSが自動的に処理してくれるのです。
これは、パスワードマネージャーの役割をOSが引き取ったとも言えます。
クロスデバイス対応が実用レベルに達した
以前のFIDO2では「登録したデバイスでしかログインできない」という制限があり、使い勝手が悪い面がありました。
しかし現在のPasskeyは、
- iPhoneで作成したpasskeyをMacやPCでも使える
- Androidスマホで作成したpasskeyをWindowsでも使える
- QRコードやBluetooth経由で「別デバイスの承認」も可能
など、クロスプラットフォームでの利用が現実的に行えるようになりました(これをマルチデバイスFIDO Credentialと呼びます)。
例:
- PCでログインを試みる → スマホで通知 or QRコード読み取り → 生体認証 → PCに認証完了
このように「1台で登録しておけば他のデバイスでも使える」UXが成立したことで、パスキーの再評価が進みました。
誰でも簡単に「安全な認証」を利用できるようになった
FIDO2のような公開鍵ベースの認証は、元々はエンジニアやセキュリティ専門職向けの技術でした。
しかし、AppleやGoogleのサポートにより、一般ユーザーが意識しなくても高セキュリティの鍵ペアを使える環境が整ったのです。
これは、たとえるなら:
- 暗号資産を使わずに、暗号技術の恩恵だけ享受している
- GPG鍵を触らずに、GPGレベルのセキュリティが担保される
- 「秘密鍵」は見えないが、確実に鍵ペアで署名している
といった状態であり、高い技術を「隠蔽」しつつUXに落とし込んだ好例です。
結論:再注目の鍵は「UX × セキュリティ × OSサポート」
パスワードレスが再注目されている理由
1. UXの改善
-
パスワードを覚える・入力する手間が完全になくなり、
シンプルでスムーズなログイン体験が実現
2. 安全性の確保
-
鍵は「公開鍵」のみをサーバーと共有
-
「秘密鍵」は生体認証とセットでローカル端末に安全に保存
3. インフラ整備
-
Apple・Google・Microsoft などが自動保管・同期・復旧機能を提供
4. クロスデバイス対応
-
1台登録すれば、他のデバイスでもQRコードやBluetooth経由で認証可能
3. PasskeyとPasswordとの違い
〜「覚える」から「持つ・使う」へ〜
Passwordは「正しい鍵を持っていれば開く」扉
パスワードは、あくまで「入力された値が合っていれば通す」という静的な合言葉方式。
鍵の形さえ合っていれば誰が使っても開いてしまう。例えるなら:
「正しい鍵を持っていれば誰でも入れる金庫」
→ 鍵(パスワード)が盗まれたら即アウト。
しかも、鍵は人間が覚えられる範囲(8〜16文字程度)に限定されがちで、破られやすくなります。
Passkeyは「本人が通るときだけ現れる専用の橋」
Passkeyは「秘密鍵を持つ本人」が、生体認証などを通して本人性を証明し、
その場その場で毎回違う署名(橋)をかけて渡る、動的な認証方式。
「本人しか架けられない橋を一瞬だけ架ける」
→ 他人が真似できない、盗んでも使えない。
つまり、「知っているか」ではなく「持っているかつ本人であるか」が問われるわけです。
認証の3要素から見た違い
認証には3つの要素があります:
パスワードとパスキーの違い
1. 知識情報(覚えていること)
-
パスワード:✅ 必要(覚えて入力する必要がある)
-
パスキー:❌ 不要(覚える必要なし)
2. 所持情報(持っているもの)
-
パスワード:❌ 保有しない(情報が流出するリスクあり)
-
パスキー:✅ 秘密鍵を自分のデバイスに安全に保有
3. 生体情報(自分の身体)
-
パスワード:❌ 通常は使用されない
-
パスキー:✅ 指紋認証・顔認証などで本人確認
パスワードは基本的に「知識情報のみ」。
一方、Passkeyは所持情報(秘密鍵) + 生体情報(指紋など)を組み合わせることで、実質的に多要素認証を1ステップで実現しています。
⚙️ 技術的な仕組みの違い
パスワードとパスキーの仕組み比較
1. 認証方法
-
パスワード
入力された文字列がサーバのハッシュ値と一致すれば認証 -
パスキー
端末の秘密鍵でチャレンジに署名し、サーバの公開鍵で検証
2. サーバに保存するもの
-
パスワード
ハッシュ化されたパスワードを保存 -
パスキー
公開鍵のみ保存(秘密鍵は端末内に留まる)
3. 流出リスク
-
パスワード
サーバが漏洩すればパスワードが危険にさらされる -
パスキー
サーバが漏洩しても秘密鍵は奪われない
4. フィッシング対策
-
パスワード
入力が必要なので騙されやすい -
パスキー
ドメイン一致を確認するため偽サイトでは無効
5. UX(使いやすさ)
-
パスワード
入力・記憶・再設定が必要 -
パスキー
顔認証・指紋認証でワンタップログイン
6. 多要素認証
-
パスワード
通常は2段階認証(2FA)などが別途必要 -
パスキー
所持情報+生体情報が一体化しており多要素認証を内包
本質的な違いまとめ
パスワードとパスキーのユーザー体験・安全性比較
1. ユーザーの負担
-
パスワード
覚えて入力する必要がある -
パスキー
覚える必要なし。タップや生体認証のみで完了
2. セキュリティ
-
パスワード
一度見られたり盗まれるとアウト(静的な合言葉) -
パスキー
見られても無意味(毎回動的に署名を生成)
3. 認証の精度
-
パスワード
誰でも正しい文字列を入力すれば認証可能 -
パスキー
本人のデバイス保有 + 本人確認(生体認証等)が必須
要点まとめ
- パスワードは「覚えること前提」の仕組み。盗まれれば終わり。
- Passkeyは「持っていること + 本人性」をベースにした、より人間らしい仕組み。
- UXもセキュリティも、Passkeyが圧倒的に優れる。
4. Passwordの限界
〜人間の記憶力では守れないセキュリティ〜
パスワードは「記憶」という最も不安定な情報に依存している
パスワードは認証における「知識情報(覚えているもの)」の代表です。
しかし、現代のユーザーが使っているサービス数は増え続けており、数十個以上のアカウントを持つのが当たり前です。
人間の記憶に頼ってこれらをすべて覚えるのは現実的ではなく、次のような行動パターンに繋がります:
- 簡単なパスワードにする(例:`123456`, `password`, `abcd2024`)
- 同じパスワードを複数サイトで使い回す
- 紙にメモする or ブラウザに保存する
- 一部だけ変えて再利用(例:`App2023!`, `App2024!`)
これらの行動は、ヒューマンエラーを前提とした“妥協のセキュリティ”であり、守るべき情報をむしろ脆弱にしてしまう原因となっています。
攻撃者から見ると「狙いやすい仕組み」
パスワードは、次のような攻撃に極めて弱いです:
パスワードを狙った主な攻撃手法
1. フィッシング
-
内容
偽のログイン画面にパスワードを入力させて盗む -
なぜ有効か
ユーザーが自分でパスワードを入力する設計だから
2. パスワードリスト攻撃
-
内容
他のサービスで流出したパスワードを使い回す -
なぜ有効か
パスワードの再利用率が高く、複数サイトへ横展開しやすい
3. 総当たり攻撃(ブルートフォース)
-
内容
あらゆる文字列を機械的に全パターン試す -
なぜ有効か
短い・弱いパスワードなら短時間で突破可能
4. 辞書攻撃
-
内容
よく使われる単語やパターンを順番に試す -
なぜ有効か
qwerty
やletmein
など簡単なパスワードが今も多い
5. ソーシャルエンジニアリング
-
内容
ペットの名前・誕生日などを予測する -
なぜ有効か
ユーザーが覚えやすさを優先してパスワードを作りがちだから
つまり、パスワードは「人間の癖・弱さ」を突く攻撃に非常に弱いという特徴があります。
リセット可能だが、それ自体がリスクになることも
パスワードを忘れた場合、多くのサービスではリセット可能です。
しかしそのプロセスもまた弱点になり得ます:
- メールアカウントが乗っ取られていたらリセットリンクを使われる
- 秘密の質問(例:母親の旧姓)は簡単に推測できる
- SMSコードもSIMスワップ攻撃で奪われる可能性がある
つまり、パスワードが突破されるだけでなく、「リセット経路」も攻撃対象になるのです。
このため、多くの企業が2段階認証を導入していますが、それすら突破される事例も増えています。
「人間の限界」に依存した仕組み
パスワードは設計上、以下のような人間の弱点に強く依存しています:
パスワードがユーザーに求める負担
1. 記憶力
-
パスワードを自分で覚えておく必要がある
2. 作成力
-
強くて複雑なパスワードを自分で考えて作成する必要がある
3. 判断力
-
フィッシングサイトを見抜く注意力・判断が求められる
4. 行動力
-
パスワードの使い回しを避ける
-
定期的に変更する
-
2段階認証(2FA)を設定するなどの自己管理が必要
どれか一つでも崩れると、セキュリティ全体が破綻するという設計そのものの脆弱性があるわけです。
UXの悪化がユーザー離脱につながる
セキュリティ強化のために「パスワードの複雑化」「定期変更」「2FA必須」などの運用を重ねると、
今度はユーザーがログインに失敗し、サインアップ・再ログインを放棄する(離脱)原因になります。
実際、多くのeコマースやアプリでは、ログイン失敗 → カート放棄 → 機会損失というパターンが発生しており、
ビジネス的にも「パスワード中心のUX」は限界に来ているとされています。
パスワード方式の限界
1. 記憶の限界
-
パスワードが多すぎて覚えきれない、作るのも困難
2. セキュリティの限界
-
フィッシング・リスト攻撃・使い回しなどに非常に弱い
3. 運用の限界
-
パスワードリセットの手続きが煩雑
-
サポート対応コストが高くなる
4. UX(ユーザー体験)の限界
-
ログイン失敗・離脱率が高く、ユーザーに大きなストレスを与える
このように、パスワードは
- 人間の記憶・判断に強く依存しており
- 攻撃者にとっては「再利用・入力型」の性質が美味しく
- 実装者にとってはサポートコストが高く
- UXとしてもストレスが高い
という、「誰にとっても不都合な設計」になってきています。
だからこそ、「パスワード自体を使わない認証=Passkey」が脚光を浴びているのです。
5. Passkeyの仕組み
〜「サーバに秘密を置かない認証」のしくみ〜
Passkeyは「公開鍵暗号」を用いた認証方式
Passkeyの中身はとてもシンプルです。
「公開鍵暗号」をベースに、秘密鍵をデバイスにだけ持たせるという設計です。
鍵ペア構成:
- 公開鍵(Public Key) → サーバに送る。誰が持ってもよい。
- 秘密鍵(Private Key) → デバイス内に保存。絶対に外に出ない。
この鍵ペアを使い、「秘密鍵でチャレンジに署名 → 公開鍵で検証する」という流れで認証します。
認証の流れ(WebAuthnベース)
以下のようなステップでPasskeyは使われます:
【登録時(Passkeyの作成)】
1. ユーザーがログイン設定画面で「パスキーを登録」
2. デバイス側(例:スマホ)が鍵ペア(公開鍵・秘密鍵)を生成
3. 公開鍵だけがWebサーバに送信され、アカウントと紐づけられる
4. 秘密鍵はデバイスの安全な領域(例:Secure Enclave)に保存される
この時点ではサーバには秘密鍵は存在しない。
【認証時(ログイン時)】
1. Webサーバが「チャレンジ(ランダムな文字列)」を発行
2. ユーザーが生体認証 or デバイスのPIN解除で「秘密鍵の使用を許可」
3. デバイスがチャレンジを秘密鍵で署名
4. サーバがそれを公開鍵で検証
5. 合っていればログイン成功!
通信中にパスワードや秘密鍵が流れることは一切ない。
なぜ安全なのか?
パスキー(Passkey)のセキュリティ強化ポイント
1. 鍵は漏れない
-
秘密鍵は物理的に端末から出ない(TPM や Secure Enclave などの安全領域に保管)
2. 鍵は使い回せない
-
各サービスごとに別々の鍵ペアが自動生成される(スコープ限定)
3. サーバに秘密がない
-
サーバには公開鍵のみ保存されるため、サーバが漏洩しても安全
4. 偽サイトは通さない
-
鍵は登録した正しいドメインでしか利用できない
(例:example.com
で登録した鍵はfake.com
では使用不可)
Passkeyは「署名ベース認証」
ポイントは、認証時に”パスワードの一致” ではなく、”署名の検証”をしている点です。
`challenge(ランダムな文字列)を 秘密鍵で署名し、 その署名を公開鍵で検証する。`
これにより、次のような攻撃が無力化されます:
パスキーが防ぐ攻撃手法
1. 総当たり攻撃(ブルートフォース)
-
入力型の認証ではないため、そもそも攻撃が成立しない
2. フィッシング
-
サイトのドメインが正しくないと秘密鍵が反応しない
3. リスト攻撃
-
各サービスごとに異なる鍵が使われるため、流用できない
4. サーバ流出
-
サーバが攻撃されても、秘密鍵は攻撃者の手に渡らないため無効
秘密鍵の保管と使用
保管方法(プラットフォームごと)
各OSにおける秘密鍵の保管場所
1. iOS / macOS
-
Secure Enclave(専用ハードウェア領域)
2. Android
-
Keystore / StrongBox(ハードウェア保護対応の安全領域)
3. Windows
-
TPM(Trusted Platform Module)(信頼された専用チップ)
すべて「暗号鍵が復元不能な形式で格納されている」のが共通点です。
使用時には本人確認が必要
- 指紋認証
- 顔認証
- PINコード
この「本人しか使えない」保証がPasskeyの多要素性(所持 + 生体)を担保しています。
マルチデバイス・クロスデバイスへの対応
近年の仕様では、同じパスキーをクラウド経由で複数デバイスに共有することが可能になりました。
- Apple → iCloudキーチェーンで他のAppleデバイスに同期
- Google → Google Password Managerでクロスデバイス対応
- Windows → 同一Microsoftアカウントで引き継ぎ可
これにより、「スマホで作ったパスキーでPCログイン」などが可能になります。
Passkeyの仕組みまとめ
パスキー(Passkey)の特徴まとめ
1. ベース技術
-
公開鍵暗号(非対称鍵)
2. 認証方式
-
チャレンジ署名 + 公開鍵による検証
3. セキュリティ
-
サーバに秘密情報を持たない
-
使い回し不可
-
フィッシング耐性が高い
4. UX(ユーザー体験)
-
入力不要、生体認証だけで即ログイン可能
5. 多要素性
-
所持情報(秘密鍵)+ 生体情報(本人確認)の組み合わせで安全性を確保
6. 対応状況
-
Apple・Google・Microsoft など主要プラットフォームが公式にフル対応中
6. 秘密鍵は、Bitcoinでも破られていない
〜現実的に破られたことがない“実戦投入済みの暗号技術”〜
秘密鍵とは何か?
Passkeyの「秘密鍵」は、サーバにも送られず、ユーザーのデバイス内(Secure Enclave、TPMなど)だけに保管され、
チャレンジ(認証リクエスト)に対して署名を行う役割を担います。
この秘密鍵がもし盗まれたり、総当たりで推測されたりすればPasskeyの安全性は崩壊します。
しかし現実には、この秘密鍵を破るのは“ほぼ不可能”です。
Bitcoinを例に出す理由
ビットコイン(Bitcoin)は2009年から運用されている公開鍵暗号ベースの分散型金融ネットワークです。
全資産は以下のように管理されています:
- アカウント = 公開鍵アドレス(誰でも見える)
- 送金権限 = 秘密鍵を持っている人だけが署名して可能
つまり、秘密鍵を知られてしまえばコインは盗まれる設計で、Passkeyと同じリスク構造です。
それでも、これまで一度も「秘密鍵の解読」によって盗まれた事例はない
→ 攻撃され続けて15年以上「破られていない」実績がある
Passkeyも同様の原理(楕円曲線暗号)を使っており、ビットコインレベルの安全性を個人の認証に転用しているといえます。
鍵の長さは「天文学的な強度」
PasskeyやBitcoinで使われる鍵は、例えば次のような形式です:
パスキーで使われる主な暗号強度
1. ECDSA P-256(楕円曲線暗号)
-
ビット長:256bit
-
セキュリティ強度:約128bit相当
-
推測に必要な回数(概算):2^128 ≒ 3.4 × 10³⁸回
2. RSA 2048
-
ビット長:2048bit
-
セキュリティ強度:約112bit相当
-
推測に必要な回数(概算):約2^112回
これがどれほどの数字かというと:
- 地球上の全原子の数:約10^50
- スーパーコンピュータ1台で毎秒1兆回試しても、宇宙の寿命より長い時間がかかる
つまり、現実的な総当たり攻撃は完全に不可能です。
鍵そのものも物理的に保護されている
Passkeyの秘密鍵は単に強いだけではなく、以下のような仕組みで「取り出すことすらできない」構造になっています:
各プラットフォームの秘密鍵保管技術
1. Apple
-
保管技術:Secure Enclave
-
特徴:OSからも直接アクセスできない専用チップで保護
2. Android
-
保管技術:StrongBox
-
特徴:TEE(Trusted Execution Environment)や物理セキュアエレメントによる分離保管
3. Windows
-
保管技術:TPM(Trusted Platform Module)
-
特徴:マザーボード上に搭載された隔離ハードウェア領域で保護
また、使用するには生体認証やPINなどユーザー認証を通過しないと署名できないため、たとえ端末を盗まれても突破は極めて困難です。
使い回しもできない
Passkeyの設計では、各サービスごとに別の鍵ペアを生成するのが原則です。
そのため、あるサイトで使っている秘密鍵が仮に破られても、他のサイトには一切影響しません。
これは、パスワードのような「使い回し」や「流出連鎖」が原理的に起きない構造です。
量子コンピュータへの懸念は?
確かに、量子コンピュータが発展すれば、現在の公開鍵暗号(RSAやECDSAなど)に対する脅威となる可能性があります。
しかし現時点で、実用的な量子解読能力は存在していないとされ、対策として:
- Post-Quantum Cryptography(PQC)の標準化(NISTなど)
- WebAuthn/FIDOの将来的なPQC対応仕様の策定も進行中
など、ポスト量子時代を見据えた動きも既にスタートしています。
つまり、「未来を見据えた安全性強化」の道も用意されている状態です。
結論:ビットコインと同じ“戦場で証明された”鍵管理
パスキーを支える暗号技術の安全性と将来性
1. 技術的基盤
-
楕円曲線暗号(ECDSA P-256 など)
2. 実績
-
Bitcoin で15年以上運用実績
-
秘密鍵の解読による盗難はゼロ
3. 安全性
-
総当たり攻撃は事実上不可能
-
流出しても秘密鍵は奪えず影響は限定的
-
ハードウェアによる物理保護も併用
4. 将来性
-
PQC(ポスト量子暗号)への移行パスもあり
-
今後も進化的に安全性を維持可能
7. Passkeyのメリット
〜ユーザー・企業・開発者すべてに恩恵のある“次世代認証”〜
ユーザー視点:安全でシンプルなログイン体験
パスワード不要:覚えなくていい
- 覚える文字列ゼロ(知識情報ゼロ)
- 「パスワード再設定」「入力ミス」のストレスが完全に消える
生体認証またはPINでログイン完了
- Face ID / 指紋 / スマホのPINコードでログイン
- パスワード・2FAのような「複数段階」が1ステップに統合
クロスデバイス対応でどこでも使える
- iPhoneで作ったPasskeyでMac、Windowsからもログイン可
- BluetoothやQRコード経由で別デバイスでも認証可能(クロスプラットフォーム)
安全に鍵を同期(クラウド連携)
- AppleならiCloudキーチェーン、GoogleならGoogle Password Managerが自動管理
- 秘密鍵はエンドツーエンド暗号化されており、第三者が復元不能
UXが“速い”
- IDやパスワードの入力不要
- 生体認証を済ませれば数秒以内にログイン完了
エンジニア・セキュリティ視点:構造的に安全
フィッシング耐性(仕組みで防げる)
- サーバがドメインを検証するため、偽サイトでは認証が失敗する
- ユーザーが“入力”しないので、だまされようがない
サーバに秘密が存在しない
- サーバに保存するのは「公開鍵」のみ
- データベースが流出しても秘密情報は奪われない
鍵の使い回しが原理的に不可能
- 各サービスごとに異なる鍵ペアを生成
- 1つのサービスから流出しても他サービスには波及しない
多要素認証がワンステップに統合
- 所持情報(秘密鍵)+ 生体情報(指紋・顔)
- 通常の2FA(パス + SMSなど)より堅牢かつ簡潔
企業・運用者視点:セキュリティ事故が激減し、運用コストも下がる
パスワードリセット対応が不要に
- ユーザーサポートの「よくある問い合わせ No.1」=パスワード忘れ
- Passkey導入でリセット対応が不要になり、運用コスト削減
アカウント乗っ取り・不正アクセスが激減
- クレデンシャルスタッフィングやフィッシングによる不正ログインが構造的に不可能に
- -組織のセキュリティリスクを大幅に低減
離脱率低下・UX改善によるコンバージョン向上
- ログイン失敗や煩雑な2FA入力が原因でのカゴ落ち・退会を防げる
- シームレスなログイン体験は顧客満足度や継続率にも寄与
WebAuthn/FIDO2は既に標準仕様
- WebAuthnは主要ブラウザ・OSすべてに標準対応
- JavaScriptベースで導入可能(ライブラリやAPIも豊富)
従来の問題を根本から解決する
パスワードの課題とPasskeyによる解決策
1. 覚えられない
-
課題:パスワードを覚えるのが困難
-
Passkeyの解決:そもそも覚える必要がない
2. 入力ミス
-
課題:入力のたびに間違いやすい
-
Passkeyの解決:入力不要、デバイス操作のみで完結
3. 使い回し
-
課題:同じパスワードを複数サイトで使いがち
-
Passkeyの解決:各サイトごとに異なる鍵が自動生成される
4. フィッシング
-
課題:偽サイトに騙されやすい
-
Passkeyの解決:ドメインを認証側で自動確認し、偽サイトをブロック
5. 流出時の影響範囲
-
課題:サーバ流出で重大な被害につながる
-
Passkeyの解決:秘密鍵は流出せず、公開鍵のみでは悪用できない
6. ユーザー体験が悪い
-
課題:ログインのたびに面倒、途中離脱が発生
-
Passkeyの解決:生体認証で即ログイン、離脱が減少
メリットまとめ
Passkey導入によるメリットまとめ
1. ユーザー視点
-
パスワードを覚える必要がない
-
入力の手間がなくなる
-
フィッシング被害に遭いにくい
2. エンジニア視点
-
構造的に安全性が高く設計されている
-
パスワード関連の脆弱性や攻撃リスクを大幅に削減できる
3. 企業視点
-
パスワードリセット・サポートのコスト削減
-
流出事故やトラブルの減少
-
UX改善によるログイン成功率・コンバージョン率の向上
8. Passkeyのデメリット
〜「完璧ではない」今の課題と制約〜
過渡期であるがゆえの「普及のばらつき」
すべてのWebサービスが対応しているわけではない
- 現在は大手(Google, Apple, Microsoft, GitHub, PayPal等)から順次対応中
- しかし、中小サービスやB2B領域では未対応がまだ多い
- 特にSAMLやSSOの連携までは未整備な場合もある
解決策:パスワードとPasskeyのハイブリッド運用を一時的に許容することが現実的。
古いデバイス・OS・ブラウザでは非対応の場合がある
以下は制限の代表例:
Passkeyが非対応となる主なケース(2024年時点)
1. OSの非対応例
-
古いAndroid(バージョン10以前)
-
古いiOS(バージョン14以前)
2. ブラウザの非対応例
-
一部のカスタムブラウザ
-
レガシーな Internet Explorer など
3. ハードウェアの非対応例
-
TPM や Secure Enclave を搭載していないPCでは一部機能制限が発生
解決策:WebAuthnがサポートされるモダン環境(Chrome, Safari, Edge, Firefox)を対象に優先導入。
デバイス紛失時の“鍵の消失”リスク
秘密鍵がローカル保存なので、スマホを失うとログインできなくなる恐れ
例:
- スマホを無くす
- バックアップ設定していない
- 他にPasskey登録済のデバイスが無い
解決策:
- Apple:iCloudキーチェーン経由で復元可能
- Google:パスワードマネージャ経由の同期
- またはハードウェアセキュリティキー(YubiKey等)をバックアップ用に登録しておくことが推奨される
デバイス間の「共有・移行」が直感的ではない場合も
- ユーザーが複数のApple ID / Googleアカウントをまたいで使っていると
→ passkeyの移行ができず、再登録が必要になるケースも - 他人のPCや貸出デバイスでのログインにはQRコード認証などの補助操作が必要
解決策:企業内のアカウントポリシーに「複数デバイス登録 / 共有手順」をガイドとして明記。
ユーザー教育が必要(特に非技術者)
「パスワードを使わない」こと自体に不安を感じる人も多い
- 「何も入力しないのにログインできてしまう」という不信感
- 「スマホが鍵?」という概念が浸透していない
- 「再ログイン方法がわからない」といった問い合わせ増加の可能性
解決策:
- UIに「セキュリティ的に安全な技術です」といった説明文や動画の提示
- 非技術者でも理解できるヘルプページ・FAQの整備が必要
法的・監査上の制約に注意が必要な場合も
一部業界では「ID+パスワード+OTP」を標準とする認証要件が残っている
- 金融、医療、政府系などの規制分野では、Passkey単体でのログインが形式上NGとされることもある
- 「物理的に印刷された秘密の質問を保存」などの古い規定と整合性が取れないケースも
解決策:FIDOアライアンスや各国規制当局がガイドライン改定を進めており、PasskeyをMFA相当として認定する方向に進んでいる
その他注意点
Passkeyの現時点での課題・制約
1. ログイン共有が難しい
-
チームや家族でIDを共用するのが難しい
(秘密鍵は本人のデバイスに限定されるため)
2. CLIツールなどでの活用は限定的
-
Passkeyは基本的にWebAuthn対応のGUI環境が前提
-
非GUI環境(CLIツールなど)では現状使いにくい
3. 複数アカウント管理が手間になる
-
同一サービスで複数アカウント(例:個人用・業務用など)を利用している場合
-
Passkeyの切り替え・管理が煩雑になることがある
デメリットまとめ
Passkey普及に向けた現在の課題と対策
1. 普及状況
-
課題:全てのサービスがまだPasskeyに対応していない
-
対策:ハイブリッド運用(パスワードと併用)による段階的な導入を検討
2. デバイス依存
-
課題:デバイス紛失時にアクセス不能となるリスク
-
対策:クラウド同期機能や予備キーの登録を活用
3. UX面
-
課題:「入力がない=不安」と感じるユーザーもいる
-
対策:UI上でのヘルプ表示や説明を充実させる
4. 法制度
-
課題:一部の古い法制度・認証要件では非対応扱い
-
対策:MFA(多要素認証)相当としての法的認知が進行中
5. 技術的制限
-
課題:古いデバイス・OS・ブラウザでは非対応
-
対策:WebAuthnに対応した最新環境が前提条件
結論:“未来標準”としては最有力だが、現時点では移行設計が鍵
Passkeyはセキュリティ・UXの両面で従来を大きく超える技術ですが、いきなり完全移行するには現実的な制約もあるのが正直なところです。
だからこそ、現時点では:
- パスワードとの並行運用(fallback)
- ユーザー教育・サポート体制の整備
- 鍵のバックアップと紛失対策のガイドライン
といった「移行期の設計」が非常に重要です。
9. Passkeyを実装すると
〜仕組みはシンプル、でも設計には“体験”が問われる〜
前提:Passkeyは「WebAuthn(+FIDO2)」で動く
Passkeyの技術的基盤は W3C標準のWebAuthn API と FIDO2プロトコルです。
この2つに対応すれば、ブラウザ・OS・デバイスに依存せずPasskeyを活用できます。
- WebAuthn:ブラウザとAuthenticator(デバイス)を接続するJavaScript API
- FIDO2:認証プロトコルの標準(CTAP2など)
主要ブラウザ(Chrome, Safari, Firefox, Edge)はすべてWebAuthnをサポート済みです。
実装フロー(ユーザー登録と認証の2ステップ)
① ユーザー登録時(鍵ペア生成)
1. クライアントが `navigator.credentials.create()` を呼び出す
2. ブラウザがAuthenticator(スマホやTPM)を呼び出し、公開鍵・秘密鍵ペアを生成
3. 公開鍵とメタ情報をサーバに送信し、ユーザーアカウントに紐づけて保存
const publicKeyCredentialCreationOptions = { /* ユーザー情報, challenge, etc */ }; const credential = await navigator.credentials.create({ publicKey: publicKeyCredentialCreationOptions }); // 取得したcredentialをサーバに送信して保存
② 認証時(署名)
1. サーバがランダムなチャレンジ(nonce)を生成し、クライアントに送信
2. クライアントが `navigator.credentials.get()` を呼び出す
3. デバイスが秘密鍵でチャレンジを署名し、署名データを返す
4. サーバが公開鍵で署名を検証し、本人確認OKならログイン成功
const publicKeyCredentialRequestOptions = { /* challenge, userId, etc */ }; const assertion = await navigator.credentials.get({ publicKey: publicKeyCredentialRequestOptions }); // assertion.response をサーバに送信 → 公開鍵で検証
設計で考慮すべきポイント
1. Passkeyとパスワードの共存設計(ハイブリッド運用)
- 現時点では「パスワード or パスキー」でログインできるようにするUIが実用的
- ユーザーが登録済みPasskeyを削除してしまった場合のフォールバックも必要
2. マルチデバイス対応
- 複数端末から使えるように、ユーザーに対して複数Passkeyの登録を許可する設計が望ましい
- 例:スマホ・PC・セキュリティキーの3つを登録できるUIにする
3. 生体認証の導入UX
- Passkey自体は「生体認証ありき」だが、デバイスにPINコードがあることも説明しておくと安心感がある
- 例:「顔認証 or デバイスのPINで認証します」などと表記する
4. 再登録/削除時の本人確認
- ユーザーがPasskeyを削除・失効した場合に備えて、メール/SMSなどによるリカバリ手段を検討
- セキュリティ強度を損ねない範囲で、リセットUIを設計する
導入のインパクトと効果
Passkey導入による主な効果まとめ
1. ユーザー体験
-
ログインが高速化し、入力も不要に
2. セキュリティ
-
フィッシング被害やパスワード流出リスクから解放
3. 運用面
-
パスワードリセットや2FA送信などの運用コストを削減可能
4. 企業価値
-
セキュリティ強化・UX向上によりユーザーの信頼を獲得
実装まとめ
Passkey導入の実装技術と注意点
1. 実装技術
-
WebAuthn API(ブラウザ側)+ 公開鍵暗号(サーバ側)
2. フロントエンドライブラリ
-
例:
@simplewebauthn/browser
などを活用可能
3. バックエンドでの検証
-
公開鍵を使った署名検証ロジックを実装
4. 注意点
-
fallback(代替手段)設計
-
複数端末サポート対応
-
UXガイドラインの整備と説明の工夫が必要
最後に:”パスキーを実装する”=”未来の認証を先取りする”
パスキーの実装は、単なる認証手段の追加ではありません。
パスワードに依存しない、新しいユーザー体験とセキュリティモデルを設計することです。
導入には考慮すべき点もありますが、
一度環境を整えれば、「より安全で、より使いやすい」認証の世界をすべてのユーザーに届けることができます。
次世代システム研究室では、グループ全体のインテグレーションを支援してくれるアーキテクトを募集しています。インフラ設計、構築経験者の方、次世代システム研究室にご興味を持って頂ける方がいらっしゃいましたら、ぜひ募集職種一覧からご応募をお願いします。
グループ研究開発本部の最新情報をTwitterで配信中です。ぜひフォローください。
Follow @GMO_RD