2017.10.06

ブロックチェーンのアプリケーションをオープンソースで出している理由


1. 初めに

次世代システム研究室のT.Mです。

次世代システム研究室では、Z.com Cloud ブロックチェーン / ConoHa ブロックチェーン のサービスの中心となって開発を行っています。

今回は、その取組みの一環として行っているGMOブロックチェーン オープンソース提供プロジェクトについて、オープンソースでアプリケーションを提供するにいたった経緯についてご紹介したいと思います。

2. ブロックチェーン上でのサービス提供

サービスというのは一般的に、ユーザの方々に何かしらのメリットを提供して、その対価として報酬を受け取る行為になります。

アプリケーションを構築してブロックチェーン上でユーザの方々にサービスを提供しようとした場合、当然ですがブロックチェーン上に構築したアプリケーションのプログラムをデプロイすることになります。

ブロックチェーン上にデプロイされた情報は基本的に全てオープンな状態になるので、アプリケーションの内部のロジックも含めて全て丸見えになります。

ロジックが完全にオープンであるという特徴は、『今まで企業や組織を信用しないとできなかった処理を、全てオープンなロジックに任せる』という転換をする上で絶対に不可欠な特徴ですが、どんなに素晴らしいプログラムを構築してアプリケーションを提供しても、そのロジックが丸見えなので、その中に課金要素を組み込むこと非常に難しくなります。

他の人がすぐ課金ロジックを取り除いて、より低コストで利用できるアプリケーションとして提供できてしまうからです。

そのため、ブロックチェーン上に構築するプログラムは、それを提供することによって利益を得る仕組みというよりは、ネットワーク上の基軸通貨(EthereumであればETH)さえ保有していれば誰でも自由に利用できるような、公共性の高いプログラムとしてアプリケーションを提供するのがあるべき姿だと考えています。

3. なぜブロックチェーンで実現するのか

企業が提供するサービスを挟まずにオープンなプログラムが自律的に手続きしてくれるのであれば、基本的にはコストが大幅に安くなりますし、コストの安いほうにユーザが流れていくのは必然だと考えられます。

クライアントサーバ型でサービスを提供して利益を上げている企業は、進んで公共性の高いブロックチェーン上のアプリケーションに自分たちの業務を乗せ換える動機はあまり強くないと考えられますが、コストの安いサービス実現方法がある限り、その方法への流れは止められれないと思います。

こういった考え方が多くの共感と信頼を得るためにはまだまだ多くの時間が必要だと思いますが、機械的にでできることはいずれ機械的に処理されるようになっていきます。
将来的には丸ごとブロックチェーン上のアプリケーションに置き換わってしまう企業も出てくるでしょう。

サービス提供企業もそれをさせない努力をするより、そうなったとき備えをしておく必要があるのではないでしょうか。

私たちもサービス提供企業ですが、お客様の笑顔のために活動しているので、コストが安くお客様をより笑顔にできる方法があるのであれば、その方法を常に研究・提供していきます。

4. なぜオープンソース公開するのか

最近は特に日本では仮想通貨に対する興味が非常に大きくなっています。

しかしその興味のほとんどのものは投機的なものになっており、ブロックチェーンの本質にはほとんど興味が向けられていないという実情があります。

私たちはブロックチェーン上に展開できるプログラム(特にEthereum上のスマートコントラクト)にとても大きな可能性を感じています。

この可能性について、どうしたら世の中に共感してもらえるのかを考えた時、皆さんに実際に動かしてもらい感じてもらい、実際にソースに触れてもらうのが一番だと考えました。

また、これまでとても多くのアプリケーションの構築を試してみましたが、前述の通りオープンであるというブロックチェーンの特性上、ある特定の企業内でその内容を隠しておくということことが困難であり、結局はリリースした後にオープンになってしまいます。

これらのことを総合した結果、見た人がその可能性を感じられるような事例をいくつも挙げてオープンソースとして公開することで、共感して一緒に発展させていこうと考える人たちを増やすことが、スマートコントラクトの普及に繋がる最善の方法だと考えました。

今後も、このような形でどうしたらこの新しい技術の普及に貢献できるか考えて、あらゆる施策に取り組んでいきます。

次世代システム研究室では、アプリケーション開発や設計を行うアーキテクトを募集しています。アプリケーション開発者の方、次世代システム研究室にご興味を持って頂ける方がいらっしゃいましたら、ぜひ 募集職種一覧 からご応募をお願いします。