GMOの新卒技術研修2016
こんにちは。UI/UXD領域を担当しているT.I.です。
新卒技術研修「GMOテクノロジーブートキャンプ(以降GTB)」が無事に全カリキュラムを終え、盆休み前に社内向けの成果発表会を開催しました。
本日はその合宿の模様や各講義での様子、そして今年の振り返りをまとめたエントリー記事をお届けします。
本技術研修の特長や本年度カリキュラムの詳細については、前回記事を参照ください。
研修レポート
本年度のブートキャンプは「強いものはより強く」というテーマのもと、昨年試験導入した職域別(エンジニア職、クリエイティブ職)の講義の拡充を中心に行いました。年々参加者が増えていて、講師となる先輩スタッフの幅も広がっています。インフラエンジニアから、アプリケーション開発者、スマホエンジニア、フロントエンドエンジニア、プロダクトオーナーと各部門のエースが新卒のために時間を割いてくれています。
講義の様子
(左から基調講演、minneのUX向上への取り組み、LAMP)(左からエバンジェリスト、決済におけるセキュリティ、設計)
今年からは職域別の講義を拡充しました。
エンジニア向け:「仮想化技術」「スマートフォンアプリ(Android)」「設計」
クリエイター向け:「フロントエンド実装」「スマートフォンUI」「デザイン思考」
エンジニアとクリエイティブ職の境界線がオーバーラップし始めている昨今なので、LAMPなどのワークは変わらずに合同で続けたいと考えています。
(左からスマートフォンUI、デザイン思考)
5月から始まった新卒技術研修は座学を前半に置き、5月下旬くらいからはワークショップ中心の構成としています。
6月にはチーム分けを行い、7月にはプロトタイプ制作のワークショップや、レビューの時間を設け、合宿に向けての時間にしています。
特にエレベーターピッチやカスタマージャーニーマップのような「作るものを可視化」することは、チーム開発に慣れていない新卒チームにとっては効果的だと考えています。
(アウトプット合宿で開発するプロダクトのプロト制作や検証の様子)
(エレベータピッチやカスタマージャーニーマップなどでゴールのイメージを各チーム発表)
アウトプット合宿
(合宿の大研修会場の様子)アウトプット合宿は7月の中旬に一泊二日で開催しました。
合宿では2ヶ月強で得たものをアウトプットすべく、各チームで1つのプロダクトを作ってもらいました。
昨年は「みんなの困ったを解決するもの」というテーマにしたのですが、ゲームや楽器アプリといった遊びの視点が抜けてしまったので、今年はあえて制約を付けないことにしました。
(昼食の様子。CIO、CTOたちとざっくばらんにランチトーク)
蛇足ですが、本合宿は過去最多の60名超の参加となり、事務局スタッフもスケールアウトが求められています。(苦笑
(成果発表プレゼンの様子)
成果発表では各チームとも素晴らしいプレゼン発表でした。
年々、発表がうまくなっている気がするので、就活で鍛えられているのでしょうか?
その場で人気投票を行い、上位3チームにはGTBの代表者としてGMO幹部会議でプレゼンをしてもらいました。
上位3チームのプロダクト
・Google Cloud Vision APIを利用し、自動カテゴリ分けしてくれる写真ギャラリーアプリ
・HTML5/WebGLゲームエンジンのPlayCanvasを用いた、社内カフェのドリンク注文ガチャ
・WebVRフレームワークのA-Frameを利用した、SNS連動VRアプリ
(各チームのプレゼン資料から抜粋)
振り返り
良かった点
・昨年の課題を活かせた・チーム分けは1チーム3人が調度良い
昨年の課題であった職域別講義は大きく効いた結果となりました。
アウトプット合宿で(ギリギリな場面も散見されたが)各チームともゴール出来たのがとても大きな収穫です。昨年までチームは4-5人で組んでいたのですが、今年からは3-4人にしました。優勝チームはエンジニア2名、クリエイティブ1名の3名です。配属部門も広告系、メディア系、インフラ系と結果としてバランスが良かったのかもしれません。
問題点
・レジュメ準備など改善案がマイナスに作用した昨年のカリキュラムでゴールまで行けなかった新卒が多かったいわゆる「難しい講義」において、スムーズになるようレジュメの拡充や素材の用意などをしたところ、逆に簡単になってしまった。我々としては「つまづき、苦労することで得るものがある」という結論です。
・社外環境はネットワークがツラい
社外で合宿をする場合などはネットワークの問題が散見されます。理想を言えば各チームに1つくらいモバイルwifiを用意したいところです。
改善、挑戦案
・レベル別講義、選択必須講義の設定効果を期待できる施策なのですが、講師となる先輩スタッフ各位の工数や人数が大きく膨らむのが現在の悩みどころです。
・合宿期間の延長
開発時間と成果発表、評価のバランスが課題となっています。これを解決する手段として、1日程度の合宿期間延長も良いのではないかという議論になっています。
良かった点や改善点については、先日公開いただいた記事でも触れていますので、ご興味がある方はご一読おすすめします。
【CA×GMO×楽天】大手3社の新人研修が示唆する、次の時代を生き残るエンジニアの条件
さいごに
各チームとも非常に良いアウトプットが出来ていました。また年々、参加者・講師ともに各社から広く参加してもらっていて、新しいコミュニケーションが生まれています。昨年の課題であった職域別の拡充や事前予習の設置などを行い、明確に反応がみれました。結果として良い点、悪い点それぞれあるが、今後への良い材料になっています。今後の展望としては、新しい取り組みなども視野に入れ、新卒技術職だけでなくインターネットに関わる様々な方に提供できる仕組みにできたらと考えています。
そして、この場を借りて多大なご協力をいただいた、各部門エースの皆さん、事務局サポートいただいた人事スタッフの皆さん、また社外からもご登壇・ご協力いただいた皆さま、改めてお礼申し上げます。ありがとうございました。
再び、来年の春に未来を担ってくれる若者たちと会えることを楽しみに。
以上、新卒技術研修の振り返りエントリーでした!!
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