2014.10.31

ベトナムとのオフショア開発ではRFCモデルがフィットした話

こんにちは。次世代システム研究室のT.Kです。
約2年程前から携わっている、日本とベトナム間での開発業務改善に関して報告させていただきます。


ベトナム出張時、ベトナムの景色


日本とハノイ(ベトナムの首都)の時差は2時間

2013年前半(立ち上げ時)

日本のやり方をそのままで運用開始

遠隔地である事は余り考慮しない
日本で作業を行うのと同様の運用で開始
  1. ボンヤリとした仕様で発注
  2. 期限はなんとなく数日くらい
  3. 開発環境もザックリと共有
  4. 不明点は随時質問してくれと依頼
※日本での開発業務の続きがメインであった為、特に問題とは認識していなかった
質問等が無ければ、期日までは比較的お任せ状態

結果

特に質問・連絡もなく、期日を迎えた為、状況を確認した所、開発環境構築部分でトラブル発生中
主な原因:
  1. ベトナム側:報連相不足
  2. 仕様理解・説明不足
  3. 現状共有等不足
  4. 日本側の確認不足

結論

兎にも角にもコミュニケーション

⇒空気を読む事は期待出来ない!!

⇒問題を抱え込んで、解決に時間が掛かってしまい、期日を守れない。

2013年後半~2014年前半

第一期改善

どうしたら仕様を理解して貰えるか
  1. 詳細な仕様書を用意
    1. 日本語で細かく説明
    2. 画面イメージやSQL文を記述
    3. ある程度フォーマットを作成
  2. Redmineを導入
    1. 関係者に情報共有を行う
  3. ベトナム側の開発環境問題について
    1. 開発環境構築手順を記述
    2. 開発環境が出来るまでは、ベッタリサポート
  4. コミュニケーション不足・進捗管理
    1. 朝会&夕会を実施
    2. ⇒進捗・状況確認
    3. ツールを積極的に検討・導入
    4. realtimeboard
      join.me
      sqwiggle
  5. 指示系統を整え、比較的日本語が堪能なメンバーを中心に組織編成

仕様書の一部

結果

アウトプットが安定化
ある程度スケジュールが見えるようになった
コミュニケーション不足による問題を大きく改善
文章よりも画面イメージやSQL文を書く方が圧倒的に理解が早い

問題

業務発注側の準備コスト増大
⇒詳細な仕様書を作成する為
コミュニケーションコスト増大
サポートコスト増大
日本語力・理解力不足等を理由に書いてある事が伝わらない

結論

読むより見てわかる資料!!

⇒しかし、最後の詰めの部分がなかなか伝わらない

2014年後半~現在

第二期改善 -品質改善・業務効率化-

  1. 品質改善
    1. メンバー内でレビューを実施
  2. 期日の意識
    1. メンバー自ら完了予定を宣言
  3. 仕様準備コスト削減
    1. 仕様フォーマットを作成し、ポイントのみ記述
  4. 日本-ベトナム間にフィットする開発モデルを検討・導入
    1. RFCモデルを導入
    2. trello導入

trello

結果

作業の見える化が進み、並列作業が可能となり、効率が上がった
メンバー内でのレビューを徹底する事で品質が上がり、日本側のレビューコストが下がった
想像以上にRFCモデルがフィットした

問題

日本側に随時ソースレビューを行えるメンバーがいないと、日本側がボトルネックになってしまう

結論

RFCモデルいい(かも)!!

今後

RFCモデル導入効果は大きいが、ベトナム側の規模が大きくなると日本側の負担も大きくなる仕組みである為、更に改善を進めて行きたい。
日本側対応の効率化とベトナム側組織力の向上
日本・ベトナム側共に拡張出来る体制を検討・移行したい

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