ベトナムオフショア開発 – “期限”への意識
こんにちは。次世代システム研究室のT.Kです。
昨年の秋以降からのベトナムオフショア開発に関する取り組みに関して報告させて頂きます。
前回の取り組みで『品質向上』に成果を出す事が出来ましたが、『期日を守る』『守れない場合は連絡する』と言う部分が目立って問題と考え、今回の取り組みは『期限を守る』と言う事に焦点を当てました。
1. 期限を守れない原因
- 期限意識の欠如
- (期限に)間に合わなければ仕方ない
- (期限を過ぎているが)完了していないので連絡しない
- チーム意識の欠如
- 問題は自分で解決すべき
- マルチタスク常態化
- 主業務以外の業務遂行
- リーダー不在
- 日本からの指示のみで作業を行う体制
- 開発スピード問題
- 開発対象への理解不足
各メンバーからのヒヤリングやMTG等の報告から下記5つを主な問題と仮定しました。
2. 改善対策
- 作業一覧を事前に提示し、スプリント内の完了可否をメンバー自身がコミットする
- スプリント期日の見える化
- 各タスクに対し、自分で期日を設定
- MTGで期日確認を必ず行う
- 報連相の重要性に関してMTGを実施
- 期限遅延が見込まれる自体が発生したら相談する事を徹底
- 定着するまで、毎日確認
- MTG等でチームでのアウトプットを強調
- 業務は個人評価ではなく、チーム評価している事を連絡
- 各業務実施日をスケジューリングし、集中して作業を実施
- 類似ソフト等を例にゴールを共有
- 事前に開発対象資料全てを共有
“期限意識の欠如”について
期限を守るマインドの定着
報連相の徹底
“協力体制の不備”について
チームである事の意識付け
“マルチタスク常態化”について
業務に集中できる環境作り
“リーダー不在問題”について
“開発スピード問題”について
開発対象への理解不足
3. 結果
期限を守るマインドの定着
- 今回の対策実施以前の期限順守率は70%超程度でしたが、今回の取組を行う事により90%超まで改善する事が出来た。
チームである事の意識付け
- 期日までの作業を明確にする事で、個人作業に追われる状況が改善され、チームメンバーのサポートを行う余裕が生まれた。
業務に集中できる環境作り
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遠隔地から詳細な作業スケジューリングを指示しても、臨機応変な対応が出来ないず、想定通りの成果は出なかった。
現地メンバーに調整を任せた方がベターな結果となった。
指示待ち体制の改善
- 現地リーダーに作業調整と確認等を任せる事で、日本側の労力が減り、且つ現地メンバーの作業効率が向上した。
開発対象への理解不足
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開発対象への理解が深まるほど、適切な質問や設計不具合の指摘が多く上がってくる様になった。
現地に無い事柄を伝える場合、伝える側の伝え方も非常に大切だと感じた。
4. 反省点
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手戻りが無いよう詳細な仕様を伝える事に努力してしまい、自己組織化を阻害していた。
チーム協力体制構築の為、チーム評価を行ったが、努力しているメンバーとしていないメンバーが発生してしまい、不公平感が出てしまった。
5. 今後の改善
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なにを作っているのか、何のために作っているのかを、開発着手前に理解出来る手順をとる。
信頼できる現地メンバーに大きな権限を委譲し、更に開発効率を上げたい。